八尾の3歳児放り投げ事件
近鉄八尾駅の歩道橋で41歳の男性が突然3歳の子どもを抱きかかえて、歩道橋の上から数メートル下の道路に投げつけて重傷を負わせるという事件が起きました。
この子どもは祖母と通りがかっただけで、41歳の男性とは何の関係もありません。
現行犯で逮捕されたこの男性は近くの障害者授産施設に通っていて、この日も施設の仕事の一環で職員2名と数人の施設のメンバーと一緒に、クッキーの販売に八尾駅に来ている最中でした。
その日のニュースでは犯人の名前も顔写真も報道されていましたが、次の日からは名前が出たり出なかったり、顔写真はどのメディアでも報道されて無かったように思います。
犯人の所属していた授産施設の名前も一切明かされていません。
これだけの事件でありながら公開されないことが多いばかりでなく、事件から1週間も経たないというのに、続報がわずかしか報道されていないというのはどういうことでしょう?
「障害者」というキーワードが問題になっているのではないでしょうか?
今回の事件の犯人は近くの施設に通う障害者であるということは報道されて分かっています。
これまでにも障害者が加害者となる事件がいくつもありました。
その度に障害者ということで同じくくりをされて、事件とは全く関わりのない人が冷たい目で見られるということが多々ありました。
しかも障害者のなかでも「知的障害者と一緒にしないで!」「精神障害者と一緒にしないで!」などという言葉も飛び交っていたそうです。
障害者というだけでたくさんの人たちがいわれもないない辛い思いをする。そんな事はあってはいけないと思います。同時に今回のような事件もまたあってはいけないことです。
どんな事件にもその事件が起こる背景があると思います。
今回の事件にも犯人が障害者ということのほかに事件が起こる背景があったと思います。
障害者ということを変に隠さずに、その背景を突き詰めていく必要があるのではないでしょうか?
昨年に施行された「障害者自立支援法」によって障害福祉分野には過酷な状況が生じています。
施設の経営問題、利用者の負担金の問題、閉鎖する施設、人員の削減、施設職員の過剰勤務。
その他の諸々の条件から支援の目が利用者に行き届かなくなっているという問題が起こっているのではないでしょうか?
障害者は社会から再び切り捨てられようとしているのではないと危惧しています。
事件を公開する事で本当の問題に目を向けられるのではないでしょうか。
何よりもこのような辛い事件が再発しないように考えていく必要があると思います。
1月19日(金)YOMIURI ONLINEより
「知的障害者の再犯防げ、出所後施設あっせん…」
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/
kyousei_news/20070119ik0e.htm
1月18日(木)京都新聞電子版より
「知的障害の働く息子に「連鶴」 伏見、88歳の母がエール…」
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?
mid=P2007011800020&genre=K1&area=K1I
ラベル: 福祉
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